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RCマンション・RC住宅は「断熱と外壁」で資産価値が決まる

― RC活用シリーズ① ―

RC(鉄筋コンクリート)造は、「丈夫で長持ち」「資産価値が高い」というイメージから、高級住宅や賃貸マンション、相続対策の建物として選ばれることが多い構造です。

しかし実際には、RCで建てたにもかかわらず、
・夏は暑く冬は寒い
・結露やカビが発生する
・想定以上に修繕費がかかる
・賃貸で空室が埋まりにくい
といった相談を受けることも少なくありません。

その原因の多くは、構造ではなく**「断熱」と「外壁」の考え方**にあります。

RCは強固な構造体を持つ反面、断熱や外皮計画を誤ると、住み心地・建物寿命・収益性に大きな差が生まれます。本記事からスタートする【RC活用シリーズ】では、RCを「建てる」だけでなく、「資産としてどう活かすか」という視点でお伝えしていきます。


RCは「建てた時」ではなく「建てた後」に差が出る建物

RC造は耐震性・耐火性に優れ、構造躯体そのものは非常に強い建物です。
しかし、実際に資産価値の差が出るのは完成時ではなく、10年後・20年後です。

・室内環境は快適か
・修繕は計画通りに進められているか
・賃貸であれば安定して入居しているか
・将来売却や相続をしたときに評価されるか

これらはすべて、「断熱」と「外壁」をどう考えて建てたかによって大きく変わります。


RC活用で失敗する建物に共通する特徴

RC活用でうまくいかない建物には共通点があります。

・初期コスト優先で断熱性能が低い
・外壁をデザインだけで決めている
・将来の修繕や運用を想定していない

その結果、
結露・カビ・光熱費の増加・クレーム・空室・早期の大規模修繕といった問題が重なり、
「RCで建てたのに思ったほど良くならなかった」という状態になります。

RCは構造が強い分、外からは問題が見えにくく、じわじわと資産価値を落としていく建物になってしまうケースも少なくありません。


RC活用で最初に考えるべき2つの中核

断熱は「快適性」ではなく「経営」の問題

断熱というと「夏涼しく冬暖かい」という快適性の話に思われがちですが、RC活用においては経営の問題です。

断熱性能は、
・入居者満足度
・長期入居
・結露による躯体劣化
・修繕リスク
・金融機関評価
に直結します。

RC造の断熱については、別記事で内断熱・外断熱の特徴や違いを詳しく解説しています。
▶ RC造の断熱について(※ここに過去記事リンク)


外壁は「見た目」ではなく「出口戦略」

外壁は建物の印象を決める重要な要素ですが、本当に差が出るのは完成後です。

・修繕周期
・大規模修繕費
・汚れやすさ
・賃料の維持
・売却時の評価
・相続後の負担

外壁仕様は、RC建築の出口戦略そのものと言っても過言ではありません。

RC住宅の外壁仕上げについては、塗装・左官・タイル・打放しなどを別記事で詳しく紹介しています。
▶ RC住宅の外壁仕上について(※ここに過去記事リンク)


三京建設がRCで断熱と外壁を最重視する理由

三京建設では、RC建築において断熱と外壁を最重要項目として設計します。

理由は単純で、RCは「後から取り戻すことが難しい」部分だからです。

実は私自身もRC造の自宅に住んでいます。
築18年、内外ともにコンクリート打放しの建物で、夏は暑く、冬は寒い。設備でカバーはしていますが、年齢を重ね、在宅時間が増えることを考えると、将来的には外断熱改修も視野に入れています。

RCのメリットも、弱点も、実体験として知っているからこそ、
・住み心地
・建物寿命
・修繕
・資産性
まで含めたRC設計を大切にしています。


RC活用シリーズで今後お伝えしていくこと

今後の【RC活用シリーズ】では、以下のようなテーマを順にお伝えしていきます。

・RC賃貸はなぜ金融機関評価が高いのか
・RCマンションの断熱設計で失敗する典型例
・RC外壁と大規模修繕費の関係
・相続対策でRCを建てる人・失敗する人
・RC建築の実例
・RCリフォーム、外断熱改修

RCを「建物」ではなく「資産」として考えるヒントを、できるだけ実務目線で発信していきます。


まとめ|RCは「構造」より「設計思想」で価値が決まる

RCは非常に優れた構造ですが、RCであれば自動的に良い建物になるわけではありません。

断熱と外壁をどう考えるか。
将来をどう想定して設計するか。

この「設計思想」こそが、RCを資産にも負債にも変えます。

RC活用を検討されている方にとって、本シリーズが判断材料になれば幸いです。